2017-11-08

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空気品質管理

air quality management

大亜関廟工場の固定汚染源には全て汚染防止設備を設置しています。汚染物には揮発性有機物、粒子汚染物があり、汚染防止装置には、触媒コンバータ、バグフィルター、ベンチュリスクラバーがあります。空気汚染防制法(大気汚染防止法)の規定にしたがい、固定汚染源排出量の検査及び申告をしています。

大展の固定空気汚染源排出量は毎年1回定期検査を実施し、検査結果を定期申告します。環境保護局の審査の結果、(当社は)固定汚染源・空気汚染物排出基準に合致しています。大展の固定空気汚染源排出量は毎年定期的に1回検査し、検査を定期的に報告しています。環境保護局の審査の結果、固定汚染源・空気汚染物排出基準に合致しています。

毒性化学物質管理

大亜は完全な毒性化学物質の運用及び化学災害予防・演習措置を取り決めています。製造工程で使用するニス及び可塑剤は環境保護署の毒性化学物質リスト項目に属するため、関廟工場は法令規定にしたがい、毎年毒性化学物質防災緊急対応演習を1回、抜き打ちテストを2回実施しています。また、毎年定期的に年度消防演習を1回、公共危険物防災演習を1回実施しています。他の関係企業は、毒性化学物質を使用しておりません。

水資源管理

台湾及びベトナムの各工場区は水道水のみを使用しています。工場廃水の排出が事業の水汚染防止法規の排出水水質基準に見合うよう、定期的な水質検査及び処理設備メンテナンスを実施する以外に、大亜(関廟工場と大湾工場)及び大展はいずれも汚水処理設備を設置して、毎年排水の水質について合格基準を満たす企業に外部委託しサンプル検査を実施しています。処理後の排出水は、工場外溝に排出されます。関廟工場廃水は二仁渓、大湾工場廃水は三爺宮渓、大展廃水は富森渓をそれぞれ放流先としています。

廃水リサイクルについて、大亜ワイヤー・ケーブルのpvcやpeの押出工程、及びcv生産ラインの冷却水はいずれも軟水循環型リサイクルシステムを導入し、エナメル線の製造工程においても純水リサイクルを行ってさらなる水資源の節約に取り組んでいます。2016年2月6日に発生した美濃地震により、関廟工場廃水場のサンドフィルター及びネームプレートが破損しましたが、直ちに改善措置を講じなかったため台南市政府環境保護局から行政処分を受けました。廃水場の各ユニットの表示を改善して、2016年5月には再検査に合格しています。廃水場の防止施設については、2016年11月に再申請し、水汚染排出許可証の審査に通っています。

美濃地震、そして同年9月に連続して上陸した台風14号(ムーランティ)、17号(メーギー)により、関廟工場区の原料や設備が破損し、災害後の片付けや原状回復にも大量の水が必要となりました。その結果、2016年関廟工場の用水量と廃水排出量はいずれも従来に比べて大幅に増加しました。 用水の節約について、当社は雨水リサイクルを推進しています。2011年より、大亜関廟工場敷地内に合計約60トンの容量を持つ貯留タンクを設置し、植栽散水、トイレ及び工場建物床面の洗浄水として利用しています。2015年6月より水道メーターを追加設置し記録を取ったところ、2016年の雨水リサイクルの使用量は累計187トンでした。なお、大湾工場敷地には、用水リサイクルや雨水リサイクルのプロセスはありません。

大展は燐銅ボールの生産を拡大したため、2015年及び2016年の用水量及び廃水排出量は連続で増加しました。現在の節水措施は主に、使用済みプロセス水をリサイクルし廃水池で処理してから、鋳造エリアの冷却水循環用として再利用するというものです。大恒にも150トンの蓄水池を設置し、溜まった水は雨水リサイクルに利用しています。大恒の貯水池は押出機に供給して水循環及びトイレに利用します。

2016年5月「水利法改正案」が可決されてから、水利署は年間用水量12,000㎥以上の使用者に耗水費(水道消耗費)を課し、同時に節水措置への減額対応を設けるプランを策定しました(水リサイクル、クリーナー・プロダクション(清潔生産)、ウォーターフットプリント、資源再生エコ製品及び節水関連マーク等9項目で耗水費税額の60%を減額可能)。大亜及び大展は影響を受けることになり、水道費のコスト比重は大きくないものの、やはり節水改善案の実現可能性を再度評価し、減額項目の助言等を求めます。

廃棄物管理と土壌汚染評価

事業廃棄物分類及び資源リサイクルの提唱は、当社年度目標・方針の項目の一つです。目的は、各部門がその職責を尽くし、廃棄物分類を実施して、環境破壊を減少させ、有效的に資源を再利用することにあります。事業廃棄物は廃油、廃溶剤、廃光ファイバーケーブル、一般廃棄物の4つに大きく分類されます。前3種類は環境保護署認可の廃棄物処理工場に処理・維持を委託しています。廃油は物理処理、廃溶剤、廃木材パレット、一般廃棄物は焼却方式で処理されます。

新設された太陽エネルギー工場事業について、請負業者である聚恒が製造工程で使用する材料はすべて再利用可能なアルミ、鉄及びステンレス等です。製造工程で発生する産業廃棄物はすべて環境保全専門の会社にリサイクル処理を委託しています。洗浄もすべて清潔な水道水を使用し化学薬品は使用しないため現場工程の環境インパクトは極めて小さいです。

2016年、2件の廃棄物管理不備により台南市政府環境保護局から行政処分を受けました。1件目は、大亜関廟工場の廃水池は地震により補修が必要となったものの、発生したスラッジ(汚泥)を一時的にフレコンバッグに詰めることで漏れ出し防止の施設を設置しなかったという内容でした。もう1件は、ゴミ置き場のダストボックスの廃液貯留エリアで、規定にしたがい各ダストボックスの内容を明確に表示していなかったという内容でした。この2件はいずれも、2016年5月に改善が完了しています。

大亜大湾工場は、建築面積の増加により2016年5月に工場建物の変更登記を行った際、変更前にまず土壌汚染評価の調査を届け出て、検査測定データの審査が通ってから変更登記できるという法規に不注意で違反し、台南市政府環境保護局から行政処分を受けました。当該工場は同年11月書類審査の手続きを行い、12月に台南市環境保護局より変更登記完了の通知を受けました。

気候変動への対応

温室効果ガス(ghg)インベントリ

大亜は2009年に初めてiso 14064-1基準を採用して温室効果ガス(ghg)イベントリを作成、調査を実施し、その総排出量は25,969.65トン(co2換算)でした。当社はこれを基準として省エネルギー・低炭素化を推進しました。温室効果ガスの主要排出源は外部から購入した電力(スコープ2)が92.6%を占め、さらに固定燃料燃焼による排出、工業プロセスによる排出、従業員の移動に伴う排出、散逸温室効果ガスによる排出等(スコープ1)は7.4%を占めました。この他、委託事業で発生する他の間接温室効果ガス排出(スコープ3)については、一部データ収集が非常に困難であるため、現在は定性的なイベントリのみを主としています。

2016年、大亜が自ら推定した総排出量は20,797.76トン(co2換算)でした。外部から購入した電力(スコープ2)は98.96%を占め、これは大亜における炭素の主要排出源で、そのうちエナメル線が大半を占めました。2016年、大亜の使用電力38,904,568kwhは2015年の40,269,600kwhより微減しました。設備と工程の最適化、エネルギー使用効率の向上は、当社の永続的な経営における重要課題の一つです。

また、台湾地区(大亜、大展、大恒、大河、聯友、安鼎、聚恒)7社の総排出量は31,055.76トン(co2換算)で、2015年から微増しました。そのうち、大亜はグループの台湾地区における排出量の66.97%を占め、次に大展が25.61%を占めました。2015年csr委員会環境チームの決議に基づいて、2020年グループにおける温室効果ガス総排出量は2015年比で5%減を掲げています。今後、当社は毎年1%減を努力目標として継続して参ります。

省エネ・低炭素化対策

グループ自体はエネルギーや水消費の少ない産業であるものの、引き続き管理手段を改善し、新型の省エネ設備を導入しています。例えば、壁面緑化(グリーンウォール)を推進し自然風を確保する、電力需要量の省エネ制御、力率改善、省エネ照明器具への全面交換、廃熱エネルギーを回収・利用したサーマルリサイクル、冷却塔の放熱ファンモーターへのコンバータ追加取り付けといった取り組みに加えて、従業員による自主的な省エネ活動も実施しています。

2016年、大亜はまずエネルギー多消費型ドローベンチ1台を取り替え、年間で1,612,800kwhの節電となりました。2017年も引き続いてエネルギー消費型設備2台を高効率エネルギー型エナメル線設備1台と入れ替え、年間で1,803,630kwhの節電量に達する見込みです。

大展のscr圧延モーターは老朽化し效率が低いため、2016年にdc冷却ファンモーターに交換し、111,698kwhの節電を実現しました。2017年には引き上げ式溶解炉にコンデンサ装置を増設する計画で、毎年717,240kwhが節電可能となる見込みです。大恒事務所1階はt9管蛍光ランプ 従来の電子安定器をt5管蛍光ランプ 電子安定器に変更しました。これにより輝度が高まり、また毎年約156kwh節約できます。

リスクとチャンス

気候変動により、極端な高温・低温及び極端な大雨等の現象が出現し、その頻度もさらに増加しています。リスク概況を把握し、その上で潜在的なチャンスを求めることは、企業が永続発展を追求する上で不可欠なポイントです。

実際の気候条件が変化するというリスクについて、極端な大雨や強烈な台風襲来に対応するために、大亜の各工場エリアは排水事業と工場建物メンテナンスの強化が必要です。チャンスについては、2016年の台風1号(ニパルタック)、14号(ムーランティ)、17号(メーギー)の3つの連続台風により、電柱が折れたというだけで、台湾全土で600万軒が停電しました。このため、台湾電力は特別に防災に資する強靭化計画を策定し、風上の被害が大きかった道路に対して電線類地下化を実施し、全面的に台風に対抗しました。他にも、地震が頻繁な台湾において、電線類地下化は電力の安定供給を最も保障できます。台湾電力は防災型電線類地下化を推進しており、現段階では合計74億の予算を計上して、3年以内に463キロの工程を完成させる予定です。さらに電線類地下化には大亜の25kvケーブルの使用が必要で、当社の経営に利益がもたらされる見込みです。

法規リスクについては、定期的な炭素イベントリの作成と調査の実施、設備效率の改善による省エネ要件への合致、又は今後、政府が一定比率の再生エネルギーの使用を求める可能性があり、これらはすべて短期間で経営コストの増加につながるかもしれません。しかしながら、再生エネルギ―の使用拡大がもたらすビジネスチャンスはリスクよりはるかに大きいものです。新製品の需要が増える一方、当社に新たな投資チャンスがもたらされます。

  • 太陽光発電:太陽エネルギーを利用した工場の建設、太陽光発電dcケーブル及び光ファイバーを複合させた浮体式太陽エネルギー専用ケーブルの開発。
  • 海洋エネルギー資源:洋上風車を用いた海底ケーブル内部配列と海底ケーブルの輸出、波力発電用ダイナミック海底ケーブルの研究開発。
  • 新エネルギー車(nev):車両モーターの作業環境が日々高周波および高温になることに対応し、アンチサージ型エナメル銅線、高透磁性エナメル銅線、熱伝導性エナメル銅線、ポリイミドエナメル銅線等の開発。
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